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定期健康診断は事業主に実施義務があり、診断の結果、異常があると診断された労働者
については、医師等の意見を聴き、就業場所の変更など健康保持のために適切な措置を講
じなければならないと定められていますが、診断後の再検査や精密検査については事業主
に実施義務はなく、受診するかどうかは本人の判断に任せることになります。
したがって、再検査を受診したかどうかまで会社が管理する必要はないようにも思いま
すが、本人の判断で再検査を受診せず脳出血により死亡したケースで、健康管理をすべて
労働者本人に任せ切りにした会社に対し、安全配慮義務違反を問われた裁判例(平 11.7.28
東京高裁判決 「システムコンサルタント事件」)もありますので、再検査は必ず受けて
もらうようにしたいものです。
ところで、定期健康診断を受診した時間に対する賃金については「労働者の健康の確保
は、事業の円滑な運営の不可決な条件であることを考えると、その受診に要した時間の賃
金を事業主が支払うことが望ましいこと」(昭和 47.9.18 基発第 602 号)とされています
が、再検査や精密検査の受診時間を有給とすることまでは求めていません。
以上のことから、貴社が就業時間内の再検査受診を認めることは望ましい対応と考えま
すが、現在、その時間の賃金が無給とされている以上、当該社員のみ有給とすることは難
しいと考えます。当該社員には、これまでも就業時間内の再検査受診は無給扱いにしてお
り特別な対応はできないこと、また、本人の疾病の早期発見や健康確保のために必要であ
ることを十分説明して、受診を勧めていきましょう。
<実務の視点>
今後同じようなケースが発生することも考えられますので、再検査も労働者に受診義務
があること、その受診時間が就業時間内の場合には賃金は無給であることを就業規則に定
めておくとよいと考えます。
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2016.08.08 Mon l きたはら社労士事務所からのお知らせ l コメント (0) トラックバック (0) l top

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